駐在員♀の落書き

何の苦労も不幸もない平淡さを心から望む

結婚したいけどね

30を超えると独身者というのはまるで戦場で負傷しておめおめ逃げ帰ってきた戦士のように憐れみと蔑みの目で見られる。

言い方は悪いが、ここで見た目が誰もが認めるブスならば、ある意味分かりやすい材料を貰えるので、そこまで不気味がられない。(※ただし友達作りに苦労をする。人間は結局見た目が9割、連れ歩けるかの最低条件が入るのだ。)

だが、「美人」だったり「可もなく不可もなく」だったりすると、たちまち「結婚できないのは何かしら目には見えないたちの悪い問題がある」という烙印を押される。

私の問題といえば、「理想が高い」というものだろう。

「お前そのスペックでよくそんな人を望むな?」というやつだ。

第三者から見れば、40overハゲデブにして「20代の黒髪処女がいい」とかほざいているおっさんと私はなんら変わりない。あまりに客観視出来ていなくて気持ち悪い存在だ。

だがあえて負け犬が遠吠えするなら、結婚するなら自分の理想の人じゃないと意味がない。

例えば経済的負担を分担する、例えば相手の家族を背負う、例えば新しい家庭を一緒に運営していく、そのすべてが「今の状態をより豊かにするもの、もしくは満足できるものでない」とあまり意味が無い。

つまり最大の原因はここなのだ。伴侶がいないことがもたらすデメリットが、現状を維持するメリットに負けてしまっている。だから「高望み」してしまう。

赤ちゃんが産めない、生涯ひとりは寂しい、ごもっとも。

でもそれを言うなら将来のことなんか誰も分からない。

私はさみしいと思う間もなく死ぬかもしれない。可愛い赤ちゃんもふとしたきっかけで犯罪者になるかもしれない。そこまでいかなくとも、自分が苦手だと思っている人種になる可能性はある。

コントロールできないことを幸せに結びつけるためには、自分が納得しないと後悔する。

だから私は理想が下げられない。そして結婚できない。結婚したいけどできない。なのでせめて、自分がコントロールできる範囲で手に入れられるものを、ひとつひとつ手にしたいなと思う次第。

幸せを比べることなく、自分が納得するかたちで得られたら素敵だね。